
アルゼンチン・メンドーサにあるボデガ・カテナ・サパータのロゴはピラミッド
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ワイナリーの外観と同じロゴ 2013年9月9日撮影
2001年にラ・ピラミデ畑の中に、最新設備のワイナリーを建設。革新性と先進性の象徴として、アメリカ大陸の中で最も優れた文明を持つとされるマヤのピラミッドを模したデザインを導入
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ワイナリーの屋上から正面を見ると雄大なアンデス山脈が!
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ラ・ピラミデ畑は標高950m
カベルネ・ソーヴィニヨン、マルベック、プティ・ヴェルド、カベルネ・フランを植樹
アルゼンチンワインの歴史を変えたのはロバート・パーカーの言葉!
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カテナ・サパータは1898年にイタリアから移住し、1902年にワイナリーを興します。
当主ニコラスさんは3代目で、カテナ・サパータの歴史を大きく変えた人物と言えます。
60年代に父親からワイナリーを引き継ぎ、70年代後半まで親から受け継いだワイン造りに励んでいました。ワインも国内消費のみで、輸出はしていませんでした。
そのような折、1982年にカリフォルニア・バークレー校の農業経済学の客員教授として赴任することになります。この出来事が同ワイナリーにとってのターニング・ポイントに。
バークレー校はナパに近く、ワイナリーを視察するチャンスも多かった由。ナパのワイン生産者の熱い気合いと、フランスワインに競合できるワインを造ろうと、ある意味、反乱にも似た凄い気概で頑張っている人たちを見て、ニコラスさんは衝撃を受けます。
〝世界のどの産地であれ、フランスワインに勝てるワインなど造れるはずがない〟
と思っていた彼は、現地ナパの人たちに共感し、アルゼンチンに帰国します。
ニコラスさんは「今までやってきたことを全部変えました。当時はイタリアでのワイン造りをそのまま取り入れていましたが、ぶどう畑から醸造所に至るまで、すべて変えました」と語っていました。新施設導入後、1990年に初収穫したマルベックをアメリカ市場に輸出しますが、この時、ロバート・パーカーは 「このマルベックのような赤ワインは世界のどこにもない」 と称讃。この言葉はアルゼンチンワインの歴史を大きく変え、さらにはアルゼンチン全体のワイン造りに変革をもたらしていきます。現在、同ワイナリーでは世界60か国にワインを輸出するまでになっています。
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4000樽が眠る樽貯蔵庫 2013年9月9日撮影
地下セラーへの動線や建材が、カリフォルニアのオーパス・ワンに凄く似ていると思ったのですが、やはりお手本はカリフォルニアのナパ。であれば一番印象深いワイナリーはオーパスだったのでは・・・
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樽のメーカーは17社ほどで比率はフレンチオーク80%、アメリカンオークが20%。樽内部の焼き加減も微妙に変えているそうです。シャルドネはフレンチオークのみ使用。
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高地に畑を築いているワイナリーで標高は800~1500m。昨年9月の訪問では、一番右の『カテナ・アルタ・マルベック2010』を構成する5区画(4つの畑)のワインを利き酒させていただきました。左から5本目までの区画の特徴をつかみ、製品化するために、最高のブレンドをしていきます。2013年10月3日刊の産経EXにアルゼンチン最高のマルベックと題してまとめていますのでご笑覧いただけましたら幸いです。
初来日のニコラス・カテナ当主
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手にしているのはパーカーポイントが高いアイコンワイン『ニコラス・カテナ サパータ』
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採光も心地良く清潔感あふれるフロアーに3種の土壌見本が展示してありました。
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当主のお嬢さんの名を冠したアドリアンナ畑の1つで砂、石、石灰等で構成されています。
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#1:カテナ・サパータ ホワイト・ストーンズ シャルドネ2009
#2:同上ホワイト・ボーンズ・シャルドネ2009
#3:同上ニカシア・ヴィンヤード マルベック2009
#4:同上アドリアンナ・ヴィンヤード2009
#3と#4はマルベック100 %で、標高&土壌の違いを比較。ともに寒冷地域。#3は標高1100mのニカシア畑、赤い果実、ソフト、ストラクチュアあり。#4は標高1500mのアドリアンナ畑、フラワリー、スミレ、標高が高いので日光の凝縮感(光度による)が強く、それによりポリフェノールの量も多くなっています。
#5:同上マルベック・アルヘンティーノ2009
#6:ニコラス・カテナ・サパータ2009>
#5はマルベック100%で、アドリアンナとニカシア畑のぶどうをブレンド、お互いが協調し合うバランスの良さ。 #6はカテナのアイコンワイン。4つの畑(ピラミデ、ドミンゴ、アドリアンナ、ニカシア)のブレンド、土壌は砂がちの石灰石、丸い石と石灰質の層。カベルネ・ソーヴィニヨン60%、マルベック40%の混醸。黒系果実、舌に軽い収れん味を感じますがタンニンの木目は細かく上質、長い余韻、10年、20年後にも楽しめるワイン
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前列2脚の白ワインは標高違いで、畑(アドリアンナ)は同じ。#1 は1100mで、白い石の区画、ワインはジャスミン、白桃、ミネラル感、生産量は900ケース。 #2 は1500mで、石灰の多い区画、青りんごや柑橘系果実、 #1より酸味があり、よりミネラル感豊か、生産量300ケース。ともに2012年に初リリース(2009年VT)、2つのエリアはわずか100mしか離れていないにもかかわらず、味わいも異なる。個人的には#2の上品な重厚感とバランスの良さが好み。現地でも#2が印象的でした。参考出品ワイン
輸入元ファインズ主催のチャリティ―試飲会
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2011年の東関東大震災以降、毎年3月11日にワインを介した復興支援のための愛好家向け試飲会を開催しています。今年はワールドマスターズ チャリティ試飲会と題して、6か国13生産者17名が来日しました。
撮影して気が付きましたが、今回は女性がおひとりもおりませんね。
来日メンバーはコチラで!
ラベル:ボデガ・カテナ・サパータ