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先週の土・日はハイアットリージェンシー箱根リゾート&スパ創業10周年記念イベントがあり、小田急ロマンスカーで強羅に行ってきました。
見事な青空、空気が澄んでいたので美しい富士山! 前方の山とシンクロした姿もキャッチ!
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味覚だけでなく、心身の癒しにもなった、おいしい取材!
10周年を記念して協賛した10メゾンのひとつ、
ポル・ロジェの輸入元ジェロボームさんからのお招きで、シャンパン探求に目がない女医のK女史と一緒にマリアージュ体験をしてきたのですが、美肌効果大の温泉も満喫できたので、仕事冥利なひとときになりました。
当日用意された料理は・・・フレンチは金山康弘総料理長率いるキッチンチーム、和食は同ホテルの和食アドバイザーで、クリュッグのアンバサダーでもある日本料理『かんだ』の神田裕行氏が監修。スイーツは風戸浩幸ペストリーシェフとそのチームが担当なさいました。
ポル・ロジェNVは〝ズワイ蟹と舞茸の白和え 柚子の香り〟と合せてE38080E3839DE383ABE383ADE382B8E382A7E38080E38396E383BCE382B9.jpg)
ポル・ロジェは1849年創業の家族経営メゾンで、ブリュット・レゼルヴNVはフラッグシップです。力強さとフィネスを備えたバランスの良い味わい。木樽は一切使わず、ステンレスタンクだけで造っています。英国のチャーチル元首相に愛され、彼が愛馬にポル・ロジェと命名した逸話は有名です。2004年英国王室のご用達になり、2011年のロイヤル・ウェディングでも供されました。世界の著名ワイン評論家、ワイン雑誌から高い点数を得ているポル・ロジェ、その酒質の良さは特筆できます。

ポル・ロジェのアルコール発酵用のステンレスタンク。区画ごと(ぶどう品種やグランクリュやプルミエクリュ)に仕込んでいます。
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料理は旬の蟹に豆腐をクリーミーに仕立てて和え衣にし、八方出汁で軽く煮た舞茸も加えて、全体の味を柚子で締めた一品。綺麗な酸とクリーミーなテクスチュアのブリュット・レゼルヴ(
シャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエを各3分の1ずつブレンド)に合わせて、蟹の甘みはシャルドネ、舞茸はピノとの相性良好、お皿代わりに使った最中(もなか)はシャンパンのイースト風味とナイス!
モエ・エ・シャンドン グラン ヴィンテージ2006に〝金目鯛 柿の葉鮨〟E38080E98791E79BAE.jpg)
脂がのった金目鯛とすし飯の味が重なり、何度も噛み込むことで、食材の甘味が感じられた一品
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白身の金目鯛はシャンパン全般お薦めできます。特にシャルドネ系!
柿の葉には殺菌効果があり、古来から応用されてきましたが、同時に香りも楽しめます。
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モエ・エ・シャンドン グラン・ヴィンテージ2006はシャルドネ42%、ピノ・ノワール39%、ムニエ19%のブレンドでドザージュは5g/L、完熟ぶどう由来の豊かさがあるのでエクストラ・ブリュットであることを意識させないバランス。金目鯛の脂分をきれいに洗い流してくれるさっぱり感と、新潟県産こしひかりに加えた白炒り胡麻の存在がシャルドネの味わいに見事にフィット!
シャルル・エドシック ブリュット・レゼルヴは〝オマール ビーツとフランボワーズ&オマールパッションフルーツ〟とE38080E382B7E383A3E383ABE383AB.jpg)
世界が認める実力派シャンパンメゾン!
ブリュット・レゼルヴのブレンド比率はシャルドネ、ピノ・ノワール、ムニエ各3分の1。ナッツ、フルーツのコンポート、ミネラル、蜂蜜、酸の長い余韻、程よいバランス。シャンパン造りのスタイルは木樽は使わず、ステンレスタンクのみ。ドザージュ11g/L。シャルルの凄さの秘密は平均10年以上のリザーヴワインを40%使用している点で、その重厚感はお見事!
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料理は(
下の画像参照)、オマール海老を蒸しあげ、ミントとエストラゴンのドレッシンで和えたものに、
■ビーツとフランボワーズのピュレにインカのめざめを生クリームとヨーグルトで合わせた一品
■パッションフルーツのピュレにアボカドのムースを添えた一品
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年代を重ねたリザーヴワインに由来する熟した果実、ブリオッシュやナッツ、ハーブのニュアンス等に加え、凛とした酸味と滑らかな舌触りのシャルル。それらに重なる香草(ミントやエストラゴン)や酸(フランボアーズやパッションフルーツ)を備えた食材、クリーミーな食材(インカのめざめやアボカド)とのコンビネーションはすんなり&素直!
ルイ・ロデレールブリュット・プルミエにはフォアグラ・トリュフ
ボトルが撮れなかったので、ホテルが配布したブロッシャーでご紹介1776年創業の老舗シャンパンメゾンで〝希少性、完璧さ、気品〟を重視。管理が行き届いた広い自社畑240㌶を誇っています。それはなにより、高品質なぶどうが造れることを意味しています。栽培面では2002年からビオディナミ農法を導入。現在、自社畑の4分の1以上がビオディナミに転換済。
ブリュット・プルミエはピノ・ノワール40%、シャルドネ40%、ムニエ20%のブレンド。黒ぶどうの比率が多く、大樽で保管しているリザーヴワインを使うので、ボディがあり、力強さを感じるスタイル。

用意されていたのはフォアグラのテリーヌで、ピスタチオ&レモンジャム(
緑色)とココナッツ&アンズジャム(
白色)の2種。フォアグラのこってりした脂分ときめ細かい滑らかさ(
酸のあるレモンとアンズが仲介役)がブリュット・プルミエのフレッシュな酸と旨味に良くマッチ。外側のピスタチオとココナッツの食感に若干違和感があったのですが、4種のシャンパンと合せてみたところ、それを緩和してくれたのが熟成によるナッツ風味が顕著なシャルル・エドシックでした!
完成したてのペインティングアートE38080E8A18CE58B95E5B195E7A4BAE38080E7B5B5.jpg)
当日はパブリックスペースがすべて会場になっていました。
地下1階のフロアにはルイナールのスタンドがあり、そこには10周年記念のために中村暁華音さんが創作した絵画が展示してありました。カラフルな彩りで元気が出ます。
ルイナール×3種のアロマ漂うデザート/オレンジとマスカルポーネのマカロンE38080E383ABE382A4E3838AE383BCE383ABE38080E382BDE383A0E383AAE382A8.jpg)
ルイナールは1729年創業の世界最古のシャンパンメゾン、使用ぶどうはシャルドネとピノ・ノワールだけ。ピュアでエレガント、最高の賛辞が良く似合います!
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シャンパンの余韻に残る甘やかな味わいが3層のグラスデザート(
一番下がマンゴーのピュレ、真ん中がアールグレーのゼリー、フランボワーズ、ブルーベリー、パイナップル、上部が生クリームにライムの皮)と調和していました。マカロンの外側の皮となかのクリーミーさが絶妙で、ルイナールの細やかな気泡、上質なテクスチュアとぴったり!

ルイナールの醍醐味はグラスの上から見た泡沫の繊細さなのですが、女医K女史の聴覚によるルイナールの気泡は「線香花火のようで力強いけれど静か」と。

白亜質のセラーで静かにまどろんでいるルイナール、そのイメージです!
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ナイスマリアージュだったのがショコラのソルベ
熟成を重ねたシャンパンからはモカフレーバーや焙煎香がします。口中でソルベとシャンパンの香りが同化して渾然一体
メインステージ、ウエルカムステージ、レストランステージE38080E382B3E383B3E382B5E383BCE38388E38080EFBC91.jpg)
メインステージではシンバルズの元リードシンガー土岐麻子さんが登場
バロン・ド・ロスチャイルドには〝キャビア・ラングドシャ〟E38080E383ADE382B9E38381E383A3E382A4E383ABE38389E38080E6B3A1E381A8E382ADE383A3E38393E382A2.jpg)
3つのロスチャイルドファミリーのジョイントベンチャーによって誕生した『バロン・ド・ロスチャイルド』、2003年に3家の構想からスタートし、2年かけて、ぶどうや施設の確保を行い、2007年に公式プロジェクトを発表、2009年に3アイテム(ブリュット、ロゼ、ブラン・ド・ブラン)のシャンパンがリリースされました。
供出されたブリュット(
シャルドネ50%、ピノ・ノワール+ムニエ50%)には香草、ミネラル、昆布、ブリオッシュのニュアンスがあり、甘すぎずドライすぎずの味わい。
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ほのかに甘いラングドシャに、脂肪分35%の生クリーム、ヨーグルト、エストラゴンのクリームを乗せ、キャビアを添えた一品には、ミネラルやヨードの要素があるシャンパンと楽しめました。キャビアや生クリームの脂分はシャンパンを飲むことで口中が綺麗に洗い流され、ヨーグルトの酸味がその仲介役をしてくれました。
ヴーヴ・クリコ イエローラベル・ブリュットには〝エンガディーナ 苺のタルト〟E38080E383B4E383BCE383B4E38080E382BDE383A0E383AAE382A8.jpg)
1772年創業の老舗シャンパン・メゾン。ヴ―ヴは未亡人の意味で、クリコ夫人は夫亡きあとメゾンを継承し、盛り立てた立志伝中の女性。
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元気色のイエローラベル、どこにいても目立ちます!
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スイスの郷土菓子エンガディーナ(くるみをキャラメルと合せ、タルト生地で包んで焼いたお菓子)のナッツ風味がイエローラベルのなかのナッティさと相乗。苺タルトに添えられたゴマのチュイルのサクサク感とゴマ風味も好相性。密度の違う食材の組み合わせの妙でした!
唯一のロゼはペリエ ジュエ
ペリエ ジュエはフレンチをランダムに合せてみました。
酸味、ミネラル、ソフトなタンニンを備えたロゼの守備範囲は広いです。

繊細でフレッシュな果実味プラスしっかりしたボディのブラゾン・ロゼには、ローストした鴨(
ソースは骨から取った出汁を使用)にオレンジのコンフィチュールを添えた〝鴨肉のロティ オレンジの香り〟を合せて。ジューシーな鴨、甘酸っぱいオレンジはシャンパンの酸味と果実味に寄り添って◎
クリュッグ グランド・キュヴェは〝まぐろの握り 白トリュフ〟と
1843年の創業以来、6代にわたり、独自の個性を育んできた家族経営のメゾン。10年超のヴィンテージの120種類ワインをブレンド。シャンパーニュ地方における樽使いの名手。6年以上の熟成を経て、クリュッグならではの味わいを表現。

今回マリアージュ体験できなかったのが、クリュッグとまぐろの握り 白トリュフ
1回目に立ち寄った時には品切れ。料理ができる時間をスタッフに確認して再度出向きましたが、人気のクリュッグなのでまたまた品切れ。ご縁がなかった一品!
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泡沫の溌剌さは上から見ると良くわかります!
持続性の高い酸、豊潤な味わい、時間の経過で様々な要素を感じ取ることができるシャンパン!
レクサスコーヒースタンドでは暖炉を囲んでマシュマロE38080E69A96E78289E38080E383ACE382AFE382B5E382B9E382B3E383BCE38392E383BCE382B9E382BFE383B3E38389.jpg)
箱根は夕方になるとグッと温度がさがります。中庭に設えた暖炉の火に気持ちがなごみます。
ここではマシュマロをほんのりあぶって・・・コーヒー色(焦がしたらNG)
ピエール・モンキュイ キュヴェ・ドゥロスGCは〝スズキのパイ包み〟と
君嶋屋さんのスタンドでピエール・モンキュイ、白ぶどうシャルドネ100%のブラン・ド・ブラン!
メニル・シュル・オジェが拠点のモンキュイ家、硬質なミネラル感、メリハリの利いた綺麗な酸、エレガントなスタイル、時間の経過で旨味成分を感じます!
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料理もソースもクラシックスタイル。すずきを帆立のムースで包み、さらにゆでたほうれん草を巻いてパイ包みに。トマト風味のハーブソースがパイ包みの味わいをさらにふくよかにしていました。マリアージュ絶妙、〝おいしい組み合わせ〟に出逢えた幸福感。
会場で遭遇した君嶋社長も、至福のマリア―ジュに大満足なさっていました!
ピアソラの〝鮫〟の演奏もE38080E38390E383B3E38389E3838DE382AAE383B3.jpg)
ピエール・モンキュイを飲みながら、レストランステージで早川純さんのバンドネオンを満喫。途中参加だったので、全曲は聞けなかったのですが、大好きなピアソラの曲の演奏もあり、鮫釣りが好きだったピアソラの『鮫』はしっかり聞くことができました、バンドネオンの音、イイですね!
メインステージではE38080E38080E3839EE382A4E382A6E382A7E382A4.jpg)
ヴォーカリスト&フリューゲルホルンプレイヤーTokuさんのステージでは、昨年生誕100周年だったフランク・シナトラの『マイ・ウェイ』が印象的でした!

会場を鳥瞰、フィナーレはプレーヤー全員で!
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セラーを横目に見ながら
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車海老の塩焼き、子持ち昆布、百合根のすり流し
シャンパン探求後の胃に優しく馴染んだすり流し
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もち豚おかき揚げ、鱈白子、湯葉蒸し、生姜あん
生姜あんの上品な味わいと体を温めてくれる生姜の効用を実感
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中トロ、鮃、カンパチ、イクラ
留椀(赤だし)の後、バニラと赤い果実のアイスクリーム
すし飯は別腹なのかな(笑) 赤だしに癒されました!
ハイアットリージェンシー箱根リゾート&スパの10周年イベントでは主催者側の意気込みを感じました。シャンパンと料理のマリアージュでは吟味された素材がとても美味で、それらの組み合わせから応用できるヒントをたくさんいただきました。スタッフの対応も丁寧かつソフト。イベントに参加なさった来館者の印象も良かったことと思います。
15年周年、20周年に向けてのさらなる飛躍を期待しております!
ここで改めて、ジェロボームの尾上様、山下様、長縄様に御礼申し上げます。
素敵な時間を満喫させていただきました、ありがとうございました!
最後に
ロマンスカーでのドギマギ体験E38080E38080E5B08FE794B0E680A5E381A7.jpg)
帰路は強羅駅から箱根湯本駅まで出て、ロマンスカーで一路、表参道駅へ。箱根湯本は始発駅なので全車両のドアは開きましたが、実は・・・行きはドギマギ!
行きの座席は3号車、初めての千代田線表参道駅乗車でした。
時間通りに電車が到着しても、ドアが開かない、えっ?!
私のところに走ってきた駅員さんから、「3号車のドアは開きません、4号車まで移動してください」と言われ、隣の車両まで一目散 ???
あとで知ったのですが、東京メトロ線内では開閉するドアが限られていて、乗降可能なのは1、4、5、7、8、9号車とのこと。知りませんでした!
私は出発時間の15分前から表参道駅のホームにいましたが、その間、ドアに関するアナウンスは一切なし。間に合ったから良かったものの、高齢者や海外からの旅行者もいるのですから、
開閉するドアの号車に関する構内アナウンス(英語でも)は必須です。乗車できて、良かった!