2026年の口開けはテルモン
年初第一弾でフォーカスしたいと思っていたので、昨秋から準備を進めていました。
講座で供出した5アイテム
左から順に、
①テルモン レゼルヴ ブリュットNV
②テルモン レゼルヴ・ド・ラ・テール(オーガニック)NV
③テルモン ブラン・ド・ノワール2015
④テルモン ブラン・ド・ブラン2014
⑤テルモン ブラン・ド・ブラン ヴィノテーク2006
テルモンのサイトから抜粋
2020年、テルモンの主要株主になったのはレミーコアントロー、2022年にはハリウッドスターのレオナルド・ディカプリオが株主のひとりとして投資しています。1月30日付のThe Drinks Businessによると、レミーコアントローの株価はここ2年程好調で、第3四半紀のコニャックの世界売上高も3.2%増加した由。片や、ディカプリオは映画『ワン・バトル・アフター・アナザー』でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされているので、3月15日(現地時間)には素晴らしいニュースが舞い込むかも知れません。
レミーコアントローやディカプリオの躍進目覚ましい折、昨年11月テルモンがROC®を取得!
シャンパーニュ業界第一号、気候変動への確実な取り組み
輸入元レミーコアントロー・ジャパンは、今年1月、以下のプレスリリースを発表しました。
🌍ROC®とは何か
山梨大学ワイン科学研究センターの授業では「国際ワイン学」を担当しています。
大事にしているテーマのひとつは気候変動
昨年の授業で使った資料でざっくり説明させていただきますと・・・
リジェネラティブ・オーガニック・サーティファイドROC®の理念は、
黄色マーカーで示したように、土壌の健康、生物多様性、社会的公平性
既存のオーガニック農法をさらに進化させた農業システムです。
テルモンの取り組みは箇条書きにしました。
ボトルに関しては、2021年の収穫以降、100%リサイクル可能なグリーンボトルに変更したので、講座で出した④の透明ボトルや⑤の特注ボトルは廃止。これだけで2030年までにCO2の排出量が19.3%減になる予定です。軽量化は仏ヴェラリア社と連携し、標準的な835gから800gのシャンパーニュ史上最軽量のボトルを実現。現在ロットテストを実施中。軽量化によるCO2削減は0.9%。驚異的なのは輸送手段で、2025年から貨物帆船の利用を開始。ネオライン社が帆船造りを担っていて、全ての航空輸送を中止することにより、CO2の排出量は0.9%の削減になります。ちなみに、航空輸送は海上輸送の27倍の温室効果ガスを排出しています。
余談ですが、1月19~23日まで開催されていたダボス会議(主要テーマは気候変動対策)に、世界各国の首脳や企業トップの多くが自家用ジェットで参加という報道がありました。23年は227便、24年は628便、25年は709便(4人にひとりの割合)。プライベートジェットの場合、温室効果ガスの排出量は1kmの移動で自動車の20倍以上
テルモンの心得
画像データ:(C)テルモン
生産から流通まですべてが明確
画像データ:(C)テルモン
🥂🥂🥂
第1フライトはメゾンの顔
生産者:テルモン(NM)
ぶどう品種:CH40% ムニエ29% PN31%
ベースヴィンテージ:66%/2020年
リザーヴワイン:34%/2019年~2011年
デゴルジュマン:2024年
ドザージュ:3.4g/L
価格:9,200円(税抜)
抜栓した瞬間からインパクトある華やかで芳醇なアロマ、ストーンフルーツ、蜂蜜、黒糖、ブリオッシュ、白胡椒。塩味に加え、酸味と旨味(9VTに及ぶリザーブワインの効果)が広がり、余韻は丸みを伴って心地よく着地、好印象
②:テルモン レゼルヴ・ド・ラ・テールNV/(オーガニック)
生産者:テルモン(NM)
ぶどう品種:CH44% ムニエ33% PN23%
ベースヴィンテージ:36%/2021年
リザーヴワイン:64%/2020年
デゴルジュマン:2025年
ドザージュ:5.6g/L
価格:12,800円(税抜)
2021年に満を持してリリースしたオーガニックワイン。リザーブワインは2020年のみなので純度100%。①の重厚さを体感後、②に移ると、シンプルで控え目に感じますが、温度変化でふくらみや厚み。テルモンの土壌へのこだわりを感じるアイテム。①と②はスタイルが対極にあるNV、興味深い比較試飲になりました。
第2フライトはヴィンテージ・シャンパーニュ
③テルモン ブランドノワール2015
生産者:テルモン(NM)
ぶどう品種:ムニエ61% PN39% ノン・マロ
デゴルジュマン:2023年
ドザージュ:7.6g/L
価格:22,000円(税抜)
第3週&第4週の2講座で試してマイベストだったアイテム。コルクでの熟成が良好、深みのあるアロマ、余韻まで続く一貫した酸味と旨味、ノン・マロゆえにドザージュ量は5アイテム中、最も多い7.6g、この(酸味と甘味と果実味の)バランス感が絶妙
④テルモン ブラン・ド・ブラン2014
生産者:テルモン(NM)
ぶどう品種:CH100%
デゴルジュマン:2023年
ドザージュ:4.2g/L
価格:23,900円(税抜)
第2フライトの供出は若いヴィンテージから古いヴィンテージ、ブラン・ド・ブランの特徴を理解して欲しかったので、敢えて④と⑤の並び。厚みのある③と古酒の良さを漂わせていた⑤の間にあった④なので、本来の評価をもらえなかったかも。3つのなかでは一番色白、凛としたスマートなスタイル、シャープで、中盤からミネラルや柑橘果実の内果皮似の軽いビター感
⑤テルモン ブラン・ド・ブラン ヴィノテーク2006
生産者:テルモン
ぶどう品種:CH100%
デゴルジュマン:2020年
ドザージュ:2.5g/L
価格:37,800円(税抜)
色調はゴールド、若干酸化熟成のニュアンス(シェリー似)、アプリコット、黄桃、黒糖、果実の甘露煮、甘いスパイス、モカ、コーヒー、中盤からのコク、ドライな食感、酸味を伴いながら長く続く余韻
第3週&第4週の講座生の反応🥂
シャンパーニュはすべてブラインドで供出
第1フライトは①と②、第2フライトは③、④、⑤
各フライトから一番印象に残るアイテムを1つ選んでもらいました。それが上記の表です。
第1フライトはレゼルヴ ブリュットの香りの豊かさとリザーヴワイン由来の複雑さに魅了されていた気配
第2フライトは3種それぞれの個性が光り、1つに絞るのが結構大変だった印象
余談ながら・・・昨年の単発講座で
昨年開催した単発講座『シャンパーニュに拮抗する世界のスパークリングワイン』に、
シュラムスバーグのジェイ・シュラム レイト・ディスゴージュド2004(日本での流通なし)を供出
20年以上の熟成を経た泡もので、pHは3.12、デゴルジュマンは2022年に実施
2025年に体験したワインの中で忘れ得ぬアイテムでした!


