2017年06月03日

来年に向けてカレンダーチェック! 5月最終金曜日はLanguedoc Day!



3年前、アメリカから始まったLanguedoc Day/ラングドック・デー!
中国、カナダ、日本に波及したムーヴメントで、「5月最終週の金曜日には南仏ラングドックのワインを飲んで、SNSで発信しよう!」という日です。


ジャンジャン副会長、モリーヌさん、石田さん

日本での知名度はまだ低いのですが、ラングドックワイン委員会のフレデリック・ジャンジャン副会長とマーケティング部長のクリスチーヌ・B ・モリーヌさんが来日して、その魅力を熱く語りました。


飯塚シェフとジャンジャン副会長

会場はミシュラン2つ星レストランRyuzu/リューズ

、マリアージュについての語りを担当した日本ソムリエ協会の石田副会長と飯塚隆太シェフが、プレスランチ(5月最終金曜日)の3週間前から意見交換して練りあげた構成は素晴らしい印象でした。
当日味わったワインは全8アイテム、同地方のプレミアムワインが厳選されていました。親しみやすくリーズナブルな価格のスパークリングワインと甘口ワインについては、ワインのこころ

で紹介しています。


ラングドック地方の沿革
紀元前600年にギリシャの植民地としてぶどう樹とオリーブが植樹され、2500年以上の歴史を有すエリア。同地方では1531年にリムー近郊の修道院(Saint Hilaire)で、最初のスパークリングワインが開発されています。近年、適切なぶどう品種の選択や技術革新が進み、2007年には地方名のAOCラングドックが誕生。ワインの品質が著しく向上しています。

データで見ると
■ぶどう畑は世界最大235,000㌶(豪州の1.5倍)
■収量1,330万ヘクト㍑(2014年データ) 
■36のAOC(全体の14%)と19のIGT(全体の60%)、地理的表示のないワイン(26%)
売り上げの30~35%をAOCワインが占めています。
■ラングドックAOCの93%がスティルワイン(赤ワイン77%、ロゼワイン13%、白ワイン10%)、5%がスパークリング、2%が甘口ワイン
参考:20~30年前は赤ワインが全体の90%
■フランスのビオのぶどう畑の30%(1,557軒)がラングドック、ここ10年の間でビオの畑は3倍に増加。世界のビオワインの8%は同地方で生産されています。ちなみにビオディナミは全体の5~6%
■日本におけるラングドックワインAOCの出荷量(2015年3月~2016年4月)は、コルビエール、ラングドックの赤、ミネルヴォア、フィトゥー、サン・シニアン、フォジェール、ラングドックの白、その他のラングドックのAOCの順


リューズの料理とのマリア―ジュ
女性醸造家が造るスパークリングワイン


キュヴェ・フランソワーズ (メゾン・アンテッシュ)
AOC ブランケット・ド・リムー/2,390円(税抜)/(株)ディス・エクスポール・ジャポン
ぶどう品種はモーザック90%、シャルドネ5%、シュナン・ブラン5%
アミューズの新玉ねぎのムース、アンチョビのマドレーヌと合せて
モーザックは小さな花をイメージさせるぶどう、フラワリーで口当たりが柔らかいスパークリングと新玉ネギの甘さが良く合いました。

花びら色のロゼワイン


テット・デ・ベリィ・ロゼ(シャトー・ピュエッシュオー)
AOCラングドック・サン・ドレゼリ/6,000円(税抜)/AMIS(株)
ぶどう品種はムールヴェードル90%、グルナッシュ10%
「淡く透き通るような色合い。フレッシュ感があり、香りにも味わいにもきめ細やかさを感じるロゼ。口中を流れるように進み、中盤で濃縮感が出て、余韻で調和(甘味、酸味、渋み、旨味等)が取れている飲み心地の良いワイン。ムールヴェードルはタンニンが強くスパイシーなぶどうなので、それが見事にコントロールできている」と石田さん



グリーンアスパラガスとバイ貝のコンフィをアイヨリソースで
石田さんいわく「春の名残りを楽しんでいただける一皿」
アスパラガスと山菜のほろ苦さがロゼのタンニン分とマッチ!
ニンニクを程よく使ったアイヨリソースをつけて味わうことでよりふくらみが増す印象

しいたけのタルトを赤ワインに合せて

魚沼産八色椎茸をタルト仕立てに ラルドの薄いベールで覆って

カルラン 2014(マ・ジュリアン)
AOCテラス・デュ・ラルザック/7,200円(税抜)/大榮産業(株)
ぶどう品種はグルナッシュ50%、カリニャン30%、サンソー10%、シラー10%。
「香りは自然でゆるやか、繊細で果実の印象の後に土っぽさやスパイスのニュアンスも。ピュアさと複雑さのコントラストがあり、味覚要素(甘味、酸味、渋味等)がすべて一体になっているワイン」と石田さん
スペシャリテの椎茸タルトの上にはラルド、下にも椎茸、干し椎茸、マッシュルームをラルドで炒めた敷物が。ワインを合せるとタンニンがソフトなので、素直に馴染み、豚の香りとラルドの脂分が混然一体となって口中に広がり、椎茸の香り&味わいが長い間続きます、椎茸好きにはたまらないマリア―ジュ!

 
白と赤でスズキとの相性チェック

石川産スズキのポワレ アーティチョークとともに 焦がしバターソースで

ドメーヌ・ド・バロナーク・シャルドネ2014(ドメーヌ・ド・バロナーク)
AOCリムー/6.650円(税抜)/ピーロート・ジャパン(株)
ぶどう品種はシャルドネ100%
シモン 2012 (ドメーヌ・クロ・マリ)
AOC ピク・サン・ルー/6,200円(税抜)/(株)ヴァンパッション
ぶどう品種はシラー50%、グルナッシュ50%
石田さんは「ピク・サン・ルーは冷涼エリア。凝縮感とエレガントさを備え、シラー由来のスパイシーさ、グルナッシュ由来のピュアな果実、口中で活力を感じる印象。タンニンは豊富ながら緻密なので、バターソースの魚料理が合いそうな赤ワイン、ワインが料理をソフトに包み込んでくれそうな相性。白ワインはシャルドネの香りとよく合う」とコメント

個人的には白ワインと合せたほうが素直に楽しめました。赤ワインだと若干生臭みが出てしまう印象。「濃厚なバターソースのスズキには酸味と樽のニュアンスがある白ワインが合いますね」とモリーヌさんも同意見。

解禁されたばかりのジューシーな仔羊はスタークラスの赤ワインで

システロン産仔羊 鞍下肉のロティ 野菜のエチュベを添えて

最近解禁になった贅沢な仔羊、石田さんから「お肉はタイムのフレーバーをつけつつロースト。トマトコンフィとレモンの風味もあるので、合わせるワインは地中海のぶどう品種を使ったものを。トマトの旨味は、シラーやグルナッシュ、ムールヴェードルと良く合います」との説明が。付け合わせの紫人参の歯ごたえがとても良く、旨味があり、気に入りました。




ヴァリニエール(ドメーヌ・レオン・バラル)
AOCフォージェール/7,000円(税抜)/(株)ラシーヌ
ぶどう品種はムールヴェードル80%、シラー20%
「ビオロジックの生産者。シスト土壌由来のエレガンスさ、緻密さを備えたワイン。バランスが良く、全体に調和が取れた印象」

ル・ヴィアラ(ジェラール・ベルトラン))
AOCミネルヴァ・ラ・リグニエール/8460円(税抜)/ピーロート・ジャパン(株)
ぶどう品種はシラー60%、グルナッシュ25%、カリニャン15%
「香りに気品があり、グラン・ヴァンの風格、フレッシュさがありながら深みもあり、味わいには果肉感も。中盤から横方向に広がる印象、旨味のあるワイン」


ジューシーなシステロン産仔羊、絶品!


リーズナブルな癒し系甘口ワイン

ミュスカ・ド・ミルヴァル(ムーラン・ド・ガサック)
AOCミュスカ・ド・ミネルヴォア/2500円(税抜)/(株)フィネス
ぶどう品種はミュスカ・ア・プティ・グラン100%
凝縮感がありながら、べたつかず、心地良い酸味でフィニッシュ



ジャンジャン副会長は奥様フランソワーズさんを伴って来日
ドメーヌ・ジャンジャンはラングドックのなかで一番広い面積を所有し、かつネゴシアンとしても活動しています。「椎茸のタルトと合せた赤ワインや魚に合わせた赤ワインなど、今日は我々が知らなかった発見ができましたし、料理も堪能できました」とおっしゃっていました、飯塚シェフ&石田さん、お見事でした!

食事全般で楽しめるラングドックワイン


食前酒から、最後のデザートまで、食事全般を通して楽しめるラングドックのワイン!
多様性があり、何より、お求めやすい価格帯が多いので、選択肢も広がります。
日本は毎月最終金曜日がプレミアムデーです。

来年の話になりますが・・・
5月のプレミアムデーにはラングドックワインを飲みながら、SNSでワイン発信を多くのワインラバーさんがしてくださることを願っています。

コスパワインの冊子は6月半ばに!

画像協力:ラングドックワイン委員会

今月中旬に、ラングドックワイン委員会が〝50のコスパワイン〟の冊子をリリースします。
『ワイン王国』協力で、(左から)トゥールダルジャンの野坂昭彦ソムリエ、ワインジャーナリストの山本昭彦さん、青木冨美子、アピシウスの情野博之ソムリエ、乃木坂しんの飛田泰秀支配人の5人が100超のワインをブラインドテイステイングしてセレクトした50アイテムです。
冊子が出来ましたら、日々のワイン選びに利用していただきたいと思っています。
窓口はラングドックワイン委員会日本事務局  ℡03-5615-8177
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

■ラングドックワイン委員会 https://www.facebook.com/languedoc.wines.jp/
posted by fumiko at 23:33| Comment(2) | TrackBack(0) | ワイン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ChinchikoPapaさん
6000のキリ番でしたね、ありがとうございます!!
Posted by fumiko at 2017年06月05日 01:09
あっ、うれしいですね。^^
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
Posted by ChinchikoPapa at 2017年06月05日 21:11
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