
11月21日はボージョレ・ヌーヴォーの解禁日でしたが、同夜はヌーヴォーではなく、シャンパン取材! ペルノ・リカール・ジャパン(PRJ)の招聘で来日したペリエ・ジュエ社ベル・エポックの最高醸造責任者エルヴェ・デシャンさんを囲んでのスペシャルディナーでした。
ベル・エポックの3つのエレメント
エルヴェさんから「今回のディナーでベル・エポックの再発見をしていただければ」とのあいさつがありました。キーワードは(1)花のような・・・白い花、フレッシュフルーツ、エレガンスに形容されるシャルドネ種がポイントであること (2)気品のある・・・素晴らしいぶどう畑から生まれ出るエネルギー、活気を備えていること (3)ダイヤモンドカット・・いくつものカット面があるダイヤモンドのようにいくつものクリュ(区画)をブレンドすること、これらがベル・エポックの要素です。
その言葉を象徴するように、スタートのシャンパンとして登場したのがブラン・ド・ブラン、それも2002年ヴィンテージ(VT)、なんという贅沢さ! 80年前から所有する特別な2区画〝ブロン・ルロワ〟と〝ブロン・デュ・ミディー〟から造られるシャルドネ100%のシャンパン。エルヴェさんは「初VTは1993年で、2000年ミレニアムのお祝いのために造りました。シャルドネらしさを大事にしつつ、洗練された力強さがあります。2002年は風がぶどうを乾かしてくれたことで果実に糖と酸が備わり、ワインにバイブレーション(波動的に広がる)のような味わいを与えています」とコメント
ベル・エポック・ブラン2006について
202006nenn.jpg)
2006年VTは10月にリリースされたばかりです。
エルヴェ:セラーでの熟成は6年、ベストな状態でリリースしたかったからです。2006年は夏暑かったのですが、7月は連日40度以上の日が1カ月続き、8月は雨が多かったです。幸い9月の収穫前に太陽と風が戻ってきたので、健全な状態のぶどうを収穫することができました。ミネラル感が際立つシャンパンです。
E38080E382A8E383ABE38399E38195E38293E381A8E382B7E383A3E383B3E38391E383B3.jpg)
ベル・エポック ブラン・ド・ブラン2002(左)とベル・エポック・ブラン2006(右)を手にエルヴェ・デシャンさん
エルヴェ:2006年は収穫してすぐのワインを試飲して、酸とアルコールのバランスの良さがあったので、うまく熟成していくVTと感じました。白い花、アカシアやレモンの蜂蜜、桃、グレープフルーツや新鮮なパイナップル、生姜でも生ではなくマリネした辛くない生姜の要素。シュル・リー由来のアーモンドや焼き菓子のニュアンスもあり、口中ではデリケートでクリーミー、絹のようになめらかな酸(動きがありながらやわらかいイメージ)が骨格を形成しています。余韻は長くてまろやかです。
20aE3839FE383A50E59BB3.jpg)
レモン バニラ風味のジュレにし、アニスの香るクレームと
ベル・エポック ブラン・ド・ブラン2002と合わせて

甘鯛 うろこ付きで香ばしく焼き、百合根と柚子のナージュに浮かべて
べル・エポック・ブラン2006と合わせて

大山鶏胸肉 グリエにし、舞茸のフリットとポテトのピュレとともに
ベル・エポック・ブラン2002と合わせて
エルヴェ:ベル・エポック・ブラン2002はシャルドネ50%、ピノ・ノワール45%、ピノ・ムニエ5%です。シャルドネ優性の世界をつくることで、ハーモニーを形成しています。家族と同じで、同じ親から生まれても瞳の色の違いがあるように、ベル・エポック・ファミリーにも違いはありますが、ベースにあるエレガントさは感じていただけるはずです。細やかな気泡とほどよい酸味が長く残ります。デゴルジュマンは4年前に行いました。ブリオッシュやバター、ヴァニラの香りがあります。メインディッシュの鶏と合わせることで、デリケートなまったり感が双方を引き立てています。
2013年ヴィンテージについて
昨年、今年と欧州の気候変動が気になっています。そこで今年の様子を伺ってみました。
エルヴェ:2013年は自分の記憶のなかでは〝遅い春〟という表現になります。通常6月15日くらいに咲く花が7月1日にならないと咲きませんでした。結実不良で、シャルドネに被害が出ました。7月には暑くなりましたが、開花から収穫まで約100日必要なので、収穫が9月末から10月初旬になりました。
実はこの100日の間にもいろいろあり、ヒョウが混じった悪天候で大きな被害を受けたエリアもあります。シャルドネに関して、7月27日に凄い嵐があり、2つの区画(ブロン・ルロワとブロン・デュ・ミデュー)の30%が被害を受けました。9月は比較的好天で、9月15日を境に気候ががらりと変わりました。9月後半は雨が降ったものの、ブルゴーニュよりは良かったですし、全体に健全なぶどうが収穫できました。VTものが造れるかどうかを答えるのは今はアルコール発酵が終わったばかりなので時期尚早です。
青木私感:2区画から造られるブラン・ド・ブランの総生産量は10,000本~13,000本、稀少シャンパンだけに2013年の嵐の影響は気になります。加えて、冒頭に登場したシャンパンがいかに意味あるものかも実感できました。
赤ワインが丸みのある力強さを与えているロゼ
2020E383ADE382BCE38080E382B0E383A9E382B9E381A8_edited-3.jpg)
エルヴェ:ベル・エポック・ロゼ2004には10%の赤ワイン(アイとヴェルテューのピノ・ノワールを使用、マイィのピノ・ノワールも若干量 /ピノ・ノワールの産地はVTにより異なります )。サーモンピンクの色調、花の香り、シャクヤク、バラ、フランボワーズ、野イチゴ、オレンジ、ピンクグレープフルーツ。エレガントでベル・エポックらしいチャーミングさを備えたシャンパン、赤ワインが丸みのある力強さをもたらしています。
E38080E88AB8E8A193E79A84E38387E382B6E383BCE38388_edited-1.jpg)
シュクル フリュイルージュのムースにバニラのブリュレを合わせて
芸術的な球形、美しいだけでなく、崩れた形にも味わいあり。
ロゼシャンパンとの組み合わせは視覚、嗅覚、味覚で楽しむことができました!

メニューにサインをしてくださっているエルヴェさん、一生懸命さが素敵!

エルヴェさんファンはた~くさんいます。特に女性からの人気が高いです。
私も含め、皆さん、この笑顔に魅了されています!
私が「メールの返信がとても早いですね」と言ったところ、「早く書かないと忘れちゃうから(笑)」との返事が。エルヴェさんのこのようなウィットさに富んだところ、ホント好きです!

お洒落なベル・エポック用のキャビネット
PRJ扱いのシャンパンにはペリエ・ジュエとG.H.マムがあります。
両社ともこだわりのディスプレイを所有、これにはいつも感心しています。
20soneburo_edited-220323_edited-1.jpg)
昨日(12月30日)、ソネ・ブロから11月の月間ブログ報告が届きました。閲覧数の多い第3位まで明記してあるのですが、第2位は松本楼110周年記念イベントでした! ここではマム社のシャンパンの魅力にフォーカスしたので、多くの方に見ていただくことができて、とても嬉しいです! ペルノ・リカール・ジャパンのマーケティング本部ブランドコミュニケーション部の栗木英一郎部長とアントニー・ドゥヴィール シャンパン・メンタリング・ディレクターにも大変お世話になりました。ありがとうございました!
さて、シャンパン本のご紹介です。

ワイン王国が2014年版の『シャンパーニュ・データブック』をリリースしました!
定価は本体2190円+税、日本で買える、飲める300メゾンが掲載されています。
故小林史高氏の足跡をしっかり継いでくださったのは、スーパー才女の安田まり女史、遠藤誠氏が監修をしています。シャンパンラバーさん必携の1冊です!
今年も拙ブログへのお立ち寄り、ありがとうございました!
2013年の後半、特に9月の南米出張から12月初めまで中味の濃い取材が続きました。その分、お伝えしたい項目が山ほど~ジェロボーム10周年記念イベント、ユニオン・デ・グラン・クリュ・ド・ボルドー、三国ワイン7大シャトーを味わう晩餐会、それから、積み残しているチリ・アルゼンチンリポートも! お正月休みを利用して頑張らなくちゃ。引き続き、よろしくお願いいたします。
皆さまにとりまして2014年が健康で、喜びあふれる一年でありますように!!
ラベル:ベル・エポック2006


