セミナー&ディナーで披露されたアイテム
2022年ヴィンテージをワンワードで表現すると
La Determinazione
決意、決断
2022年ラベルのアーティストはパスカル・マルティン・タイユー
~オルネッライアのワインは、
長期熟成させると大きく開花して真価を発揮し、
時間とともに豊潤で細やかなフィネスが表れる~
2年続きの来日
フレスコバルディ家が所有するオルネッライアとマッセ―トの最高経営責任者ランベルト・フレスコバルディ侯爵。昨秋には2024年1月に参画したマルコ・バルシメッリ生産管理マネージャーを伴い、マッセートのマスタークラス を行いました。
今回はオルネッライアの最新ヴィンテージ2022年のお披露目が目的でした。ワインは自社の従業員によって管理されている畑のぶどう100%で、新樽も使っていますが、“果実味”を損なわない程度の使用率に留めていることが大事な要素です。イベント終了後の記念ショットでフレスコバルディ侯爵が手にしていたのは最新の2022年、バルシメッリ氏はセミナーで供された2005年を選びました。
フレスコバルディ家の沿革
1000年頃に北ヨーロッパから伊・フィレンツェ郊外に移動し、1100年頃にフィレンツェの中心部に居を移し、21世紀に至る現在までここを拠点にしています。1200~1300年にかけて銀行家として辣腕をふるい、本国のみならず、欧州で活動。農業にも着手し、広範囲にわたって土地を取得しました。そのうちのひとつがワインで1308年から生産を開始。超700年に及ぶワインの歴史、ランベルト氏は30代目にあたります。
フレスコバルディ家では創業当時からの記録がきちんと保管されています、貴重な文化財です!
トスカーナ地方は優れた赤ワインを産出するワイン産地であり、その主たるぶどうは固有品種のサンジョヴェーゼです。
一方、同地方のボルゲリではフランス・ボルドーの貴品種カベルネやメルロが主体。フレスコバルディ家では1981年にボルゲリにワイナリーを興し、1985年にオルネッライアの初ヴィンテージをリリースしました。
伝統を破った“画期的な出来事”
40年以上経過した今では、“ボルゲリの先駆的かつ伝統的なワイン”として世界中から賞賛されています。
フレスコバルディ侯爵は、「初めは革新的でも歳月とともにそれは伝統へと変化していきます。我らファミリーの根幹を成すものは“伝統”と“革新”に他なりません」と言及。同家の歴史の基盤をしっかりと実感しました!
🍷🍷🍷
第1部マスタークラスセミナー
ボルゲリは海に近く、ぶどう畑は200~500ⅿの丘陵に囲まれたすり鉢状の地形
昼夜の日較差が大きく、8月を例にすると昼は33度、夜は20度以下
海から常に風が吹いているので熱が留まることはありません。
主要な3つのぶどう畑
データ:オルネッライア
▪ベッラリーア(“美しい空気”の意):常に強い風が吹いているエリア。土壌は主に砂質、粘土(20~25%)や石灰岩(20~30%)を含有。特徴はフレッシュ、エレガント、複雑味
▪オルネッライア:80年代からぶどうを栽培、粘土(30%)の土壌で、石灰岩や小石のエリアもある。特徴はアロマ豊か、重厚、コンパクト
▪フェッルッジニ:ボルゲリは140㌶で70~75の生産者がいますが、西側は標高が低く、多くは砂質。オルネッライアが所有するフェッルッジニは鉄分を多く含む赤味がかった砂質。特徴は果実味、凝縮感、ボリューム感
収穫は手摘み、選果は人手だけでなく、2016年から光化学選果台を導入し精度をあげました。ステンレスタンクとコンクリ―トタンクで1週間発酵させた後マセレーションを実施。MLFは木樽を使用。新樽70%、一空樽(1回使用した樽)30%。樽に入れたワインはセラーで18ヵ月熟成させ、12か月経た時点でワインをブレンドして樽に戻し、さらに6ヵ月樽熟。瓶詰後、12ヵ月寝かせてから市場に出荷しています。
オルネッライア2022「ラ デテルミナツィオーネ」
DOCボルゲリ・スペリオーレ
カベルネ・ソーヴィニヨン55%、メルロー25%
カベルネ・フラン10%、プティ・ヴェルド10%
乾燥した暑い年でぶどうの成長は早まったが、8月の降雨で状況は収まり、9月にも雨が降ったので、最終的に年の前半の暑さと後半の降雨で均衡が保てた。収穫は8月25日のメルローから開始し、10月末のカベルネ・ソーヴィニヨンが最後。プティ・ヴェルドのブレンドに関しては、通常5~6%のところ、10%まで使用。深みのあるガーネット、チェリーやストロベリー、スパイスやスミレのアロマ、凝縮感があり表情豊かな味わい。若い段階から美味しく飲めるが長期熟成のポテンシャルを十分に感じさせるヴィンテージ
オルネッライア2012
DOCボルゲリ・スペリオーレ
カベルネ・ソーヴィニヨン56%、メルロー27%
カベルネ・フラン10%、プティ・ヴェルド7%
前年が暑くて乾燥していたので水不足からのスタート。4月と5月の降雨で状況が変化、粘土質の土壌が水分をキープ。その後も乾燥は続いたが気温は安定していたのでストラクチャーのある小粒のぶどうが収穫できた。13年経過していてもまだ若い印象。ブラックベリーやブルーベリー、甘いスパイス、調和のとれた味わい、シルキーなタンニン、長い余韻
オルネッライア2005
DOCボルゲリ・スペリオーレ
カベルネ・ソーヴィニヨン60%、メルロー22%
カベルネ・フラン14%、プティ・ヴェルド4%
6月と7月は十分な日照だったので、8月と9月にはぶどうが健全な状態で成長。収穫は8月30日に若樹のメルローからスタートし、10月11日のカベルネ・ソーヴィニヨンが最後。品種、畑、区画毎の54のベースワインから高水準なクラシックなヴィンテージが完成。20年経っていても若さがあり、アロマはフレッシュでクリーン。様々な要素が調和した瑞瑞しく穏やかなヴィンテージ。バルシメッリ氏好み。
オルネッライア2001
DOCボルゲリ・スペリオーレ
カベルネ・ソーヴィニヨン65%、メルロー30%
カベルネ・フラン5%
2001年ヴィンテージにはプティ・ヴェルドは使っていません。2003年から使用を開始しましたが、ぶどう自体がアグレッシブ(タンニンが多い)なので、その時々の状況を見極めながらブレンド比率を決定しています。
春の気温は穏やかで雨量は例年を上回った。夏の生育期は平均的な気候で、気温は平均並み、雨量は少なめ。収穫期を通して天候は安定し、夜は涼しく日較差が生じた。9月初旬若樹のメルローから収穫を開始し、10月5日にすべてが終了。複雑味のあるアロマで、たばこや森林の香り、クルミやロースト、ミネラル。フレッシュさを伴った調和の取れたヴィンテージ
左から2022、2012、2005、2001
▪2022年はチョコ、スパイス、木香、ミネラル、MLF由来の甘やかさ、木目細かなタンニン
▪2012年は黒系果実、モカ、甘草、シガー、やわらかなタンニン、スムースでエレガント
▪2005年は赤系果実と黒系果実、スパイス、シザー、森林の香り、ミネラル、力強さと複雑味
▪2001年は黒系果実、アーシー、グラファイト、多様なアロマ、なめらかなタンニン、旨味
マイベストは・・・シームレスな酒質の2001年ヴィンテージ
🍷🍷🍷
アペリティフタイム
登場したのはレオ―ニア・ポミーノ・ブリュット2021
品種はシャルドネとピノ・ノワール
ランベルト氏が尊敬する高祖母レオーニアさんの名を冠したメトド・クラッシコ
アロマ豊か、柑橘系果実や白い花、ブリオッシュ
色のセンスが際立つフィンガーフード
第2部ディナー
希少アイテム オルネッライア・ビアンコ2022
DOCボルゲリ・ビアンコ
ソーヴィニヨン・ブラン100%
新樽30%、使用樽70%、ノン・マロ
アロマは白い花や白桃、時間経過で黄桃やマンゴー、アーモンドや燻したニュアンス、ハーブやミネラル、口中を洗い流してくれる快活な酸味、食事に寄り添うフードブレンドリーなワイン。収穫は区画ごとにベストな状態の日に実施しており、2022年は8月16日から開始
下仁田ネギ、毛ガニのソース
ワインだけだとフレッシュな果実感や塩味を感じ、
料理と合わせるとワインの厚みが深まる印象
レ・セッレ・ヴオ―ヴェ・デル・オルネッライア2022
DOCボルゲリ・ロッソ
メルロー65%、カベルネ・ソーヴィニヨン25%
カベルネ・フラン10%
ステンレスタンクとコンクリ―トタンクで2週間発酵させた後マセレーションを実施。ステンレスタンクでMLFを開始した後、木樽に移行。樽は25%が新樽、75%が一空樽(1回使用した樽)。樽に入れたワインはセラーで15ヵ月熟成させ、12か月経た時点でワインをブレンドして樽に戻し、さらに3ヵ月樽熟。瓶詰後、6ヵ月寝かせてから市場に出荷
バルシメッリ氏は「オルネッライアと同品種、同テロワール、同じ哲学で生産していますが、オルネッライアとは異なるキャラクターです。大きなエネルギーを秘めているので、若くても熟成してからでも楽しめるワイン」と強調。豊富な日照量のおかげで、ぶどうには糖分、芳香成分、タンニンが十分に備わった。深みのある赤紫色で、フレッシュな果実感、スパイス、ロースト香。ストラクチャーを感じる上質な味わい
和牛とカーボロネロのタリオリーニ
メインはオルネッライア2022 × 恵鴨ロースト
DOCボルゲリ・スペリオーレ
カベルネ・ソーヴィニヨン55%、メルロー25%
カベルネ・フラン10%、プティ・ヴェルド10%
オルネッライア1997 マグナムサイズ
DOCボルゲリ・スペリオーレ
カベルネ・ソーヴィニヨン65%、メルロー30%
カベルネ・フラン5%
春は例年を上回る気温でぶどうはいつもより早く萌芽、4月中旬に霜害、月末まで降雨。5月以降は温かく、乾燥した気候が続き、夏は日差しにも恵まれ、熟度も増した。凝縮感豊かで洗練されたタンニンを備えたぶどうを収穫、収量は前年とくらべ20%減。十分な果実味、凝縮感と旨味、甘味すら感じる味わい。余韻も長く、大容量ゆえのさらなる熟成に期待
1997年ヴィンテージへの想い
トスカーナ地方は4月に遅霜があり、特に内陸部は大きな被害を受けた
暑くて乾燥した気候でぶどうは小粒
フレスコバルディ侯爵はマグナムボトルで30年近い歳月を経たワインについて、
「気候的に忘れられないヴィンテージ。驚くほどの力強さがあり余韻も長い」と述懐
チーズはペコリーノトスカーナ
熟成したワインとの相性を考えた組み合わせ
細部にわたる推敲、これこそ、オルネッライアスタイル!
薔薇、檜、アーモンド
料理のコンセプトは、
日本を代表する香り“ひのき”と西欧を代表する“アーモンド”
双方のつなぎ役は赤い薔薇
右から左の順に
オルネッライア・ビアンコ2022、レ・セッレ・ヴオ―ヴェ・デル・オルネッライア2022
オルネッライア2022、オルネッライア1997
ファロのスペシャリテ
20種類以上のエディブルフラワー(=食せる花)で作った
日本の山里 花のタルト
異なる香りや味のハーモニー
🍷🍷🍷
🗺️オルネッライアのサステナビリティ🗺️
データ:オルネッライア
自然資源を守るだけでなく、人々の生活の質を高め、地球規模の環境課題に対して責任を持ち、積極的に進めていくことで、サステナビリティに貢献しています。
データ:オルネッライア
二酸化炭素の排出量や水の使用量に関しては、正確さを最優先にするため、測定に高度なミニタリング・システムを導入。環境への負荷を減らし、従業員や地域社会のためにまい進。進化し続ける取り組みに期待しています!
フレスコバルディ&バルシメッリ両氏との記念ショット
コロナ渦中でのオンラインから直近までのリポートは、
ブログのカテゴリーオルネッライアをご笑覧くださると嬉しいです。
資料やメニューにはカリグラフィーを必ず使っているので、イタリア貴族の誇りが伝わってきます。イベント終了後に届いた封書にももちろん使われていました。素敵なお気遣いにこころから感謝しています。PRディレクターのエレナ・オプレアさん、ありがとうございました!
🍷
今年の初リポートはイタリアの高貴なワインからスタートしました。
昨年は秋から年末にかけて多くの来日があったので、
報告は順次アップしてまいります。
懲りずに本年も宜しくお願いいたします🙇♀️


