2025年04月19日

新・ワインで巡る世界ツアー ~カリフォルニア州ナパ・ヴァレーにあるシュラムスバーグの真価に迫る~

今年2回目の単発講座は北米カリフォルニアにフォーカス
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2月に開催したイタリア・フェッラーリに続いて取り上げたのはシュラムスバーグ
シャンパーニュに比肩するスパークリングを生産しています!

第1フライトでは、ワイナリーの顔ブリュットブリュット・ロゼ
第2フライトでは、シャンパーニュとブラインドで比較試飲

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グラス左から右の順で供出
1965年にディヴィーズ家が所有して
今年で60周年を迎えました。
輸入元WINE TO STYLE 作成の年表は

昨秋来日した2代目当主ヒュー・デイヴィーズ氏
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ワイン王国webに沿革&ヒューさんが熱く語っていた話を記載しています。
ご笑覧くださると嬉しいです!
                   
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ヨントヴィルだけで栽培しているフローラ


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ヒューさん来日記念プレスランチにサプライズで登場
クリームブリュレにストーンフルーツを添えた一品とナイスマリアージュ!


✨✨✨✨✨


新・ワインで巡る世界ツアーリポート
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満席の28名で開催しました。


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シュラムスバーグとシャンパーニュに合わせて、
料理研究家の笹島ゆりさんが考案してくれたのは、
ピクニック気分で楽しめる3種のサンドウィッチ

熟成した2アイテムには、
「石臼で挽いた山椒が良く合うはず」と確信していたので、
ゆりさんに差し入れて、使ってもらいました。

単発講座が終わって、ゆりさんがFBに書いていた一文を、
参考までに載せておきますね。

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✨✨✨

第1フライトはシュラムスバーグの顔
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  2021 シュラムスバーグ ブラン・ド・ブラン ノース・コースト
  • ぶどう品種:シャルドネ100%
  • 66%ソノマ、31%ナパ、2%メンドシーノ、1%マリン
  • 収穫日:8月11日~9月29日
  • ドザージュ:9g/L
  • 価格:7,370
1972年、ニクソン大統領が訪中の際、周恩来首相との会見最終日に、“平和への乾杯”として供された『ブラン・ド・ブラン 1969年』
1975年、昭和天皇が初訪米の折には、フォード大統領主催の公式晩餐会に『ブラン・ド・ブラン 1971年』が振る舞われました。
ホワイトハウスの御用達スパークリングワインとして知名度を上げています。

2021年は8月末に数回熱波がありましたが、凝縮した果実味と十分な酸味を備えたぶどうが収穫できました。柑橘のレモンやライム、青リンゴ、焼きたてのパン、アーモンドやナッツ。活き活きした酸味が後半まで続き、口中を綺麗に洗い流してくれる印象。出来の良いシャルドネから白胡椒やエスニックスパイス(カレーの様な香り=ソトロン)を感じますが、これはまさにその感じ。ローストチキンのテリヤキ山椒ソースサンドにもシュリンプグリーンカレーサンドにも寄り添っていました。赤いワインビネガーを使った茄子のマリネには4アイテムすべての酸味が同調


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  2018 シュラムスバーグ ブリュット・ロゼ
  • ぶどう品種:ピノ・ノワール62%、シャルドネ38%
  • 60%ソノマ、16%ナパ、17%メンドシーノ、7%マリン
  • 収穫日:8月21日~10月22日
  • ドザージュ:10g/L
  • 価格:7,370

私はロゼと柿の相性が好きなので、ゆりさんに活用をお願いしました。シュラムスバーグでは色素の抽出と味わいにコクを持たせるため、スキンコンタクトをしています。ベリー系果実やチェリー、酸味は程よいバランスで味わいはとてもチャーミング。マスカルポーネの滑らかさと干し柿のやわらかな生地のタッチがロゼとうまくマッチして好印象。「ピンチョスはフェタの塩味やクミンがロゼとしっくり合って驚きました」との参加者からのご意見もありました。



待望の第2フライト
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  2004 ジェイ・シュラム レイト・ディスゴージュド / 生産量120ケース
  • ぶどう品種:シャルドネ85%、ピノ・ノワール15%
  • 47%ナパ、43%ソノマ、6%メンドシーノ、4%マリン
  • 収穫日:2004年8月13日~9月11日
  • 瓶詰日:2005年5月16日、17日
  • デゴルジュマン:2022年9月29日、30日
  • ドザージュ:8g/L
  • 価格:56,100
ヒューさんのプレスランチで、アロマ&味わいから、シャンパーニュに対抗出来る逸品と確信。本来はプレスランチのためだけの参考商品。総酸度9.2㌘、余韻にまで長く続く酸味がホント綺麗、果実味だけでなく、熟成による様々な要素が層を成して広がり魅惑的。南国果実、スパイス、ココア、焙煎香、ワインの色調も濃く、メイラード反応由来のクリーム・ブリュレ的な香りや味わいが素晴らしく、ほぼ全員がローストチキンのテリヤキ山椒ソースサンドとの相性を堪能。半数以上の方がシャンパーニュと判定していたシュラムスバーグ、選んだ甲斐あり



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  アルフレッド・グラシアン ブリュット コレクション メモリー1998
  • ぶどう品種:シャルドネ60%、ピノ・ノワール20%、ムニエ20% 
  • デゴルジュマン:2015年2月
  • ドザージュ:6g/L
  • 価格:49,500
1864年創立のアルフレッド・グラシアンは2024年に160周年を迎えました。
セラーマスターは一子相伝、ジェジェ家が継承
現在は1972年生まれの4代目ニコラ・ジェジェ氏
自社畑は2㌶、60軒の契約農家


2種を見比べると、グラシアンのほうが若干色調淡目。アロマ豊かでミネラルのインパクト大、緩やかな酸化熟成を感じさせるスタイル。黄桃やカリン、砂糖漬けのコンポート、生姜やカレーの様な香り(ソトロン)、へーゼルナッツや胡桃、2015年にデゴルジュマンを施したグラシアンのボトルは味わいに深みを与えていた印象。グラシアンのほうに多くの酸味を感じていた方が多かったのですが、これはノン・マロに由来するフレッシュさが反映しているからだと思います。ともに素晴らしいアイテムでした!



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シュラムスバーグとアルフレッド・グラシアンを選んだ理由
樽使用・・・前者は30%程度、後者は100%
MLF・・・総酸度は他より多く酸味を重用(一部MLF)、後者は100%ノン・マロ
熟成期間・・・長熟で共に20年以上
生産量・・・120c/sで未輸入vs希少&割り当て
造りのスタイル等総合的に判断して利き比べに最適と判断


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画像提供(右):シャンパーニュ委員会CIVC

アルフレッド・グラシアンのジェジェ当主がヴィンテージ・キュヴェの熟成にコルクを使う理由、それはCIVCが行った実験に基付いています
使用したのは、アルフレッド・グラシアン、ボランジェ、ジャクソンといったワイナリーから提供された各2本のサンプルボトル。すべて同じ状態の10年熟成のアイテムを揃えました。ここでの、唯一の違いはクロージャー。「王冠」or「コルク」という点です。

CIVCが開発した特別な装置を使い、開栓しないで、瓶内の気圧やワインに溶け込んでいる酸素の量を測定。結果、王冠で打栓したボトルは気圧が0.5~0.8気圧下がっていたのに対し、コルクの場合は0.2気圧しか下がっていませんでした。また、ワインに溶け込んでいる酸素量も、王冠を使ったボトルのほうが多かったという結果に。それを踏まえ、グラシアンでは「コルクでの熟成」を選択しています。

✨✨✨

貴重なアイテムを単発講座のために分けてくださったWINE TO STYLE様に感謝しております。
ご参加くださったワイン愛好家の皆さま&素晴らしいデリを準備してくださった笹島ゆりさん
ありがとうございました!
これは、まさに、一期一会の内容になったと自負しています。
たくさんの感謝を込めて・・・

【商品のお問合せ先】
WINE TO STYLE

posted by fumiko at 23:32| Comment(0) | NHK文化センター青山教室 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月09日

ガレの魅力全開 ~サントリー美術館のエミール・ガレ展からシャンパーニュ『ベル エポック』の秋明菊まで~

Émile Gallé Longing for Paris
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ガレの展覧展は過去に何度か見ていますが、
サントリー美術館で開催中の“エミール・ガレ憧憬のパリ”は、
ライティングがとてもいい感じ、
細部まで観察できます。
何より撮影できるのが嬉しいです!

展示は4月13日まで

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ランプ「ひとよ茸」、見ていて飽きませんよ✨

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1878年の作品「鯉」

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ガレのお気に入り 花器「マグノリア(木蓮)」
1889年のパリ万博に出品された作品

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技法についての解説もあり・・・

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栓付瓶「葡萄」
葡萄の果房なんですね

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カボション👀

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1900年頃の作品「カトレア」
溶けたガラスを貼り付ける溶着の手法とエングレーヴィングを駆使

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1897-1904年の制作したアネモネ
ウッドワン美術館所有

✨✨✨

 アネモネの傑作と言えば・・・
シャンパーニュ『ベル エポック』に描かれたアネモネ
秋明菊(ジャパニーズ・アネモネ)

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ペリエジュエの庭園の秋明菊
エミール・ガレは芸術家、
そして、植物学者でもありました。

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2022年に行われたペリエ ジュエのイベントのために届いた
ダミーボトルとアール・ヌーヴォーの貴重な家具

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エミール・ガレ、素晴らしいです


posted by fumiko at 23:02| Comment(0) | お気に入りシリーズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月05日

【番外編】スクリーミング・イーグルのソーヴィニヨン‣ブラン

ワイン愛好家垂涎のワイン
ワイン王国webにナパ・ヴァレーのスクリーミング・イーグルが手掛ける『ザ・フライト』について紹介しています。拙ブログでは、その【番外編】として、スクリーミング・イーグルの超希少な白ワイン(未入荷)についてお伝えします。

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ナビゲーターはエステート・ディレクターのアルマン・ド・メグレ氏
シャンパーニュ地方のご出身、育ちの良さを感じさせるジェントルマン!
ボルドーワインがお好き・・・と感じました。
スクリーミング・イーグルはボルドースタイルなので、
フランスとカリフォルニアの融合という視点なら、ド・メグレ氏はベストな布陣かも

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プレスセミナーの後のプレスランチに登場した
2020スクリーミング・イーグル、ソーヴィニヨン・ブラン、ナパ・ヴァレー
供出温度は16度
低温で供すると直線的な面が強調されてしまうことがあるのでそれを避ける意味合い
当日は赤ワイン、白ワインとも同じ温度でサービスされました。

アロマ豊かで、柑橘系果実や熟した果実のニュアンス、
酸のインパクトは穏やかで、樽の風味を感じました。


                  🍀🍀🍀

2006年にアメリカ人の実業家スタン・クロンキー氏が新しいオーナーになり、彼のために白ワイン(ソーヴィニヨン・ブラン)を造り始めたのですが、メーカーズ・ディナーの時などに白ワインの必要性を感じていたので、着手したというのが、理由のひとつ。

畑は0.8ヘクタールで、土壌は川が流れていた形跡のある、若干灰青色がかった粘土質で、ソーヴィニヨン・ムスケと、2つの異なるタイプのクローンから成るソーヴィニヨン・ブランからなるワインです。

2006年に植樹し、ワインは2010年ヴィンテージから造っていますが、2011年ヴィンテージから市場にリリースさせました。生産量はスタート当初から2015年までは2050ケース、2016年以降は100125ケース、2019年は最多の150ケース。※1ケース9L換算

畑の作業はとても大事で、収穫は何度かに分けて実施しています。十分に熟した果実と緑色の果皮の果実を両方使うことで複雑味を出すこともあるとのこと。ぶどうは除梗後、プレスし、500600リットルの3年目のフレンチオーク樽とステンレスタンクで発酵させ、必要に応じてバトナージュも行います。10カ月樽熟成させ、ステンレスタンクに移して24カ月休ませてから瓶詰め。新樽ではなく、使用樽を活用することで、果実の美しさを残し、酸味が出すぎないようにしている由、MLFに関してはヴィンテージ次第です。

命名については、当初スクリーミング・イーグルの名は使わない方針でしたが、ワインの品質等、総合的な判断で決行なさったようです。

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コルクに印字されているのは“Fly High and Proud(誇りをもって高く飛んで) ”

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プレスランチに登場した2021スクリーミング・イーグル
CS75%、メルロ18%、CF7%
ナパ・ヴァレー最高峰のカベルネ

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プレスセミナーでフォーカスしたザ・フライト
メルロ主体のワインで、
スクリーミング・イーグルが造るもう一つの顔の赤ワイン
詳細はワイン王国webで!

posted by fumiko at 22:23| Comment(0) | 来日したワイン生産者&関係者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年04月03日

ジョセフ ペリエ創立200周年記念ボトルは大容量マグナムとダブルマグナム

シャンパーニュメゾン『ジョセフ ペリエ』
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シャンパーニュ地方のシャロン・アン・シャンパーニュにあるジョセフ ペリエ
古代ローマ人の遺跡を生かしたセラー内部には200万~300万のボトルを保存
2018年から着手していたリニューアル工事が終わり、
新たなワインツーリズムコースも完成しました。
今年は創立200周年の記念年です、おめでとうござます

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左からオットー・プシュビラ取締役
6代目ベンジャミン・フルモン氏&先代ジャン=クロード・フルモン氏
photo by Fumiko・2019年訪問

                o○.。o○.。o○ .。o○.。o○.。

200周年を記念したセミナー@ADV
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オットーさんとナタリーさんによるセミナー
一社・日本ソムリエ協会副会長の石田博氏がゲストスピーカーで登場し、
8アイテムについてコメントしてくださいました。
詳細はワイン王国webをご笑覧くださると嬉しいです!

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前列はノン・ヴィンテージの4アイテム
後列は品種に特化した2アイテム、200周年の記念ボトル、トップキュヴェのジョセフィーヌ

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 200周年記念の『キュヴェ200』は大容量ボトルだけの生産
 1500mlは2000本、3000mlは1500ml、すべてナンバリングされています。
 セミナーで供されたのはダブルマグナムで0008/1500でした。

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青木一押しのロゼ
先代当主に直談判して、ナタリースタイルを確立したロゼ
飲んでいただければわかります、その魅力が!

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     ジョセフ ペリエが大事にしているミモザの花

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    信頼するオットーさんとナタリーさんとの再会
    開催時期は国際女性デー 別名ミモザの日3月8日の2日前
    3月9日はナタリーさんの誕生日、3月10日はベンジャミン当主の誕生日
    ブランドカラーでお邪魔しなくっちゃと思い、
    イエローのジャケットでおふたりに同化させていただきました!

    関連記事(2020年来日):ワイン王国web
    製品についての問い合わせ先はJALUXワイン・リカー部  TEL.03-6367-8756

2025年03月31日

春はお引っ越しシーズン、ブログもお引っ越し

ブログのお引っ越し
2025年3月31日12時でSSブログ閉鎖、お別れです❗

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2006年から大変お世話になりました。
カテゴリーに関しては、ピッタリくるものがなかったので、
blogを選択して、超1000の記事を投稿してきました。
エントリー数19,839の5位で最後を〆ることになりました。
本当にありがとうございました💦

       ✨✨✨

新しいブログはseesaaです。

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こちらでもピッタリくるカテゴリー見つからず・・・
Non Solo Vino(ワインだけじゃない)がコンセプトの青木なので、
“Non Solo Vinoな生活”ということで生活決めました。

今日、初めて、seesaaブログから書き込みしてみました。
完璧に慣れるまでは、すこし、ゆるゆるペースになるかも、ですが、
引き続き、宜しくお願いします。

SSblog, goodbye💕
Hello, seesaablog‼

posted by fumiko at 15:00| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする