今年2回目の単発講座は北米カリフォルニアにフォーカス
2月に開催したイタリア・フェッラーリに続いて取り上げたのはシュラムスバーグ
シャンパーニュに比肩するスパークリングを生産しています!
第1フライトでは、ワイナリーの顔ブリュットとブリュット・ロゼ
第2フライトでは、シャンパーニュとブラインドで比較試飲
昨秋来日した2代目当主ヒュー・デイヴィーズ氏
ヒューさん来日記念プレスランチにサプライズで登場
クリームブリュレにストーンフルーツを添えた一品とナイスマリアージュ!
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新・ワインで巡る世界ツアーリポート
シュラムスバーグとシャンパーニュに合わせて、
料理研究家の笹島ゆりさんが考案してくれたのは、
ピクニック気分で楽しめる3種のサンドウィッチ
熟成した2アイテムには、
「石臼で挽いた山椒が良く合うはず」と確信していたので、
ゆりさんに差し入れて、使ってもらいました。
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第1フライトはシュラムスバーグの顔
2021 シュラムスバーグ ブラン・ド・ブラン ノース・コースト
- ぶどう品種:シャルドネ100%
- 66%ソノマ、31%ナパ、2%メンドシーノ、1%マリン
- 収穫日:8月11日~9月29日
- ドザージュ:9g/L
- 価格:7,370円
1972年、ニクソン大統領が訪中の際、周恩来首相との会見最終日に、“平和への乾杯”として供された『ブラン・ド・ブラン 1969年』
1975年、昭和天皇が初訪米の折には、フォード大統領主催の公式晩餐会に『ブラン・ド・ブラン 1971年』が振る舞われました。
ホワイトハウスの御用達スパークリングワインとして知名度を上げています。
2021年は8月末に数回熱波がありましたが、凝縮した果実味と十分な酸味を備えたぶどうが収穫できました。柑橘のレモンやライム、青リンゴ、焼きたてのパン、アーモンドやナッツ。活き活きした酸味が後半まで続き、口中を綺麗に洗い流してくれる印象。出来の良いシャルドネから白胡椒やエスニックスパイス(カレーの様な香り=ソトロン)を感じますが、これはまさにその感じ。ローストチキンのテリヤキ山椒ソースサンドにもシュリンプグリーンカレーサンドにも寄り添っていました。赤いワインビネガーを使った茄子のマリネには4アイテムすべての酸味が同調
2018 シュラムスバーグ ブリュット・ロゼ
- ぶどう品種:ピノ・ノワール62%、シャルドネ38%
- 60%ソノマ、16%ナパ、17%メンドシーノ、7%マリン
- 収穫日:8月21日~10月22日
- ドザージュ:10g/L
- 価格:7,370円
私はロゼと柿の相性が好きなので、ゆりさんに柿活用をお願いしました。シュラムスバーグでは色素の抽出と味わいにコクを持たせるため、スキンコンタクトをしています。ベリー系果実やチェリー、酸味は程よいバランスで味わいはとてもチャーミング。マスカルポーネの滑らかさと干し柿のやわらかな生地のタッチがロゼとうまくマッチして好印象。「ピンチョスはフェタの塩味やクミンがロゼとしっくり合って驚きました」との参加者からのご意見もありました。
待望の第2フライト
2004 ジェイ・シュラム レイト・ディスゴージュド / 生産量120ケース
- ぶどう品種:シャルドネ85%、ピノ・ノワール15%
- 47%ナパ、43%ソノマ、6%メンドシーノ、4%マリン
- 収穫日:2004年8月13日~9月11日
- 瓶詰日:2005年5月16日、17日
- デゴルジュマン:2022年9月29日、30日
- ドザージュ:8g/L
- 価格:56,100円
ヒューさんのプレスランチで、アロマ&味わいから、シャンパーニュに対抗出来る逸品と確信。本来はプレスランチのためだけの参考商品。総酸度9.2㌘、余韻にまで長く続く酸味がホント綺麗、果実味だけでなく、熟成による様々な要素が層を成して広がり魅惑的。南国果実、スパイス、ココア、焙煎香、ワインの色調も濃く、メイラード反応由来のクリーム・ブリュレ的な香りや味わいが素晴らしく、ほぼ全員がローストチキンのテリヤキ山椒ソースサンドとの相性を堪能。半数以上の方がシャンパーニュと判定していたシュラムスバーグ、選んだ甲斐あり

アルフレッド・グラシアン ブリュット コレクション メモリー1998
- ぶどう品種:シャルドネ60%、ピノ・ノワール20%、ムニエ20%
- デゴルジュマン:2015年2月
- ドザージュ:6g/L
- 価格:49,500円
1864年創立のアルフレッド・グラシアンは2024年に160周年を迎えました。
セラーマスターは一子相伝、ジェジェ家が継承
現在は1972年生まれの4代目ニコラ・ジェジェ氏
自社畑は2㌶、60軒の契約農家
2種を見比べると、グラシアンのほうが若干色調淡目。アロマ豊かでミネラルのインパクト大、緩やかな酸化熟成を感じさせるスタイル。黄桃やカリン、砂糖漬けのコンポート、生姜やカレーの様な香り(ソトロン)、へーゼルナッツや胡桃、2015年にデゴルジュマンを施したグラシアンのボトルは味わいに深みを与えていた印象。グラシアンのほうに多くの酸味を感じていた方が多かったのですが、これはノン・マロに由来するフレッシュさが反映しているからだと思います。ともに素晴らしいアイテムでした!
【シュラムスバーグとアルフレッド・グラシアンを選んだ理由】
樽使用・・・前者は30%程度、後者は100%
MLF・・・総酸度は他より多く酸味を重用(一部MLF)、後者は100%ノン・マロ
熟成期間・・・長熟で共に20年以上
生産量・・・120c/sで未輸入vs希少&割り当て
造りのスタイル等総合的に判断して利き比べに最適と判断
画像提供(右):シャンパーニュ委員会CIVC
アルフレッド・グラシアンのジェジェ当主がヴィンテージ・キュヴェの熟成にコルクを使う理由、それはCIVCが行った実験に基付いています。
使用したのは、アルフレッド・グラシアン、ボランジェ、ジャクソンといったワイナリーから提供された各2本のサンプルボトル。すべて同じ状態の10年熟成のアイテムを揃えました。ここでの、唯一の違いはクロージャー。「王冠」or「コルク」という点です。
CIVCが開発した特別な装置を使い、開栓しないで、瓶内の気圧やワインに溶け込んでいる酸素の量を測定。結果、王冠で打栓したボトルは気圧が0.5~0.8気圧下がっていたのに対し、コルクの場合は0.2気圧しか下がっていませんでした。また、ワインに溶け込んでいる酸素量も、王冠を使ったボトルのほうが多かったという結果に。それを踏まえ、グラシアンでは「コルクでの熟成」を選択しています。
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貴重なアイテムを単発講座のために分けてくださったWINE TO STYLE様に感謝しております。
ご参加くださったワイン愛好家の皆さま&素晴らしいデリを準備してくださった笹島ゆりさん
ありがとうございました!
これは、まさに、一期一会の内容になったと自負しています。
たくさんの感謝を込めて・・・
【商品のお問合せ先】
WINE TO STYLE